「うちの子が不登校に…でもどう対応したらよいのかわからない」
「うちの子が不登校になったらどうしよう…」
このような悩みを抱えていませんか?親が子を心配するのは当然のこと。しかし不登校を解決するためにどう対応すべきなのかわからず、焦ってしまうことも多いはず。
この記事では、親が子どもにしてあげられる不登校対応についてご紹介します。
学校へ復学することが絶対ではなく、子ども1人ひとりに合わせて柔軟に対応する姿勢が大切です。
家庭内だけで問題を解決しようとしてはいけません。学校や専門家といったサポートしてくれる機関としっかりと連携していきましょう。
そもそも不登校って悪いこと?
「学校は行かなきゃだめ」「不登校はなんとか復帰させないと」というようになるべく学校には行かせるようにしようという風潮がありますが
結論
不登校は悪いことではありません!!
不登校の小・中学生の数は増え続け、過去最多を更新しています。
文部科学省が公表した昨年度、全国の小中学校で30日以上、欠席した不登校の児童・生徒の数はおよそ29万9000人。10年連続で過去最多を更新しました。
35人学級の場合、1クラスあたりに1人、不登校の子どもがいるという計算になります。
不登校の理由は心の問題に付随し様々なので一概には言えず、勉強ができる子も、運動ができる子も、クラスの人気者でも急に不登校になる可能性があります。
ただ不登校だからといって負い目を感じたり恥ずかしいと感じる必要もありません。
たしかに毎日楽しく学校に通えることが理想的かもしれませんが、学校以外でも勉強を学ぶ環境はありますし、友達を作るコミュニティも学校以外にたくさんあります。
まずは不登校でも「大丈夫」ということをしっかりと伝えて安心させてあげましょう。
不登校になる原因
不登校になる原因はさまざまあり、個々によって違いますが、大きく分けると以下のような原因が挙げられます。
またどれか一つが原因であるとは限らず、複数の原因が絡み合っている場合もあります。
まずは自分のお子さんが何が原因で不登校になったのかを大まかに理解することが重要となります。
- 本人自身による問題
- 人間関係による問題
- 家庭環境による問題
- 学校環境による問題
一つずつ確認していきましょう。
本人自身による問題
本人自身の問題に起因するもの、例を挙げると以下のようなケースが考えられます。
- 何のやる気も起きない… 無気力
- 学校へ行くメリットや意味を見出せない…
- 学校への不安感・不信感がある…
- 趣味や遊びが楽しく制御が難しい…
- 行きづらくなる…長く休んだ際のみんなからの目を気にする。
- 自分らしさや生き方をみつけた
ここに分類されるのであれば、まずは子どもが学校に対してどのようなことを考えているのかについてよくヒアリングし、今の学校に通うことがベストな選択であるかどうか、子どもと一緒に考える機会を持つことがおすすめです。学校に通うことだけが正解ではありません。
自信のなさや、家族に理解されない悲しさなどを不登校で穴埋めしようとする子どももいます。非行や遊びは、その代表例です。この場合、親が中心となり、子どもとの信頼関係を築き直していく工夫が必要となるでしょう。
人間関係による問題
人間関係による問題に起因するもの、例を挙げると以下のようなケースが考えられます。
- 友達との喧嘩、トラブル…
- 教員との関係性、怒鳴る先生が苦手、依怙贔屓する先生が苦手など…
- 部活動での先輩・後輩との関係性・トラブル…
- SNSによるトラブル…(最近とても多い)
学校へ行きづらくなる理由として一番多いかもしれません。また、学校内では問題がなくても、SNSでのトラブルを抱えてしまうこともあります。SNSによる場合は教師も発見が難しく、気付いた時にはすでに気まずくなっているといったケースがほとんどです。
親や教師が不登校の子どもに対して高圧的な態度を示すと、子どもは不信感を持ち、心を閉ざしてしまいます。どんな問題が起こったかを把握するためには、本人が話しやすい環境を作ることを優先しましょう。いじめなどの大きなトラブルでなければ、ゆっくりと対話しながら、学校へ向かう気力が戻ってくるのを待つのが理想的です。
家庭環境による問題
家庭環境による問題に起因するもの、例を挙げると以下のようなケースが考えられます。
- 親に学校に行かせてもらえない…
- 小さい弟妹の面倒を見なければならない…片親で親は働かなければならない…(ヤングケアラー)
- 両親が仲が悪い、別居している…
- 親子の信頼関係がない…
家庭環境が不安定だと、子どもの心も不安定となり、学業どころではなく、学校へ行けなくなってしまう可能性があります。家庭内のことといっても、第三者の意見を参考にした方が良いことも多いため、親や教師とともに、児童相談所や福祉事業所などの公的な機関に相談することがおすすめです。
ヤングケアラーに関しては、近年徐々に公的な支援体制が求められています。国としても、早期把握、相談支援、家事育児支援、介護サービス提供といった支援方針を固め、今後積極的な支援に乗り出す方向性を示しています。
学校環境による原因
学校環境による問題に起因するもの、例を挙げると以下のようなケースが考えられます。
- いじめ…
- クラスに苦手な児童がいる…
- 勉強がわからない…
- 行事などの目立つことが嫌い…
- 優劣をつける授業が嫌い…
- 発表が嫌い…
いじめがある、あるいは苦手な人がいる場合、加害者側が加害行動を自覚していないケースもあるため、親を交えた教師からの指導が必要となるケースもあるでしょう。一人で解決しようとするとかえってトラブルになる可能性があります。
また授業についていけなければ、クラスメイトになじめないといった可能性も出てきます。親と教師が連携し、学習進度のサポートに当たる工夫も必要です。成績が上がると自信を持つことができ、学校行事に対して前向きになることもありますが、成績とは関連なく、行事が苦手な子どもについては見学を兼ねた記録係など、小さな役割を与えるなどの工夫が必要となります。いずれのケースにおいても、親や教師が子どもの気持ちをゆっくり聞いてあげることが大切です。
不登校の対応方法9選
上記に書かれた不登校の分類によってお子さんがどこに分類されているか理解したら次は具体的にアプローチしていきましょう。
それぞれうまくいくケースとうまくいかないケースは子どもによってありますのでできるところから試してみましょう。
①「無理して学校に行かなくても良い」と伝える
子どもは「学校には行かなくてはいけない」と頭ではちゃんと理解しています。そのうえで、学校に行きたくないと言っています。これはかなり勇気のいることです。
まずはしっかりと「気持ちを伝えてくれてありがとう」を伝えましょう。
そして「無理して行かなくても良いんだよ」と認めてあげましょう!
勉強ができるのは学校だけではありません。友達を作るのも学校だけではありません。
また今の学校が嫌なら転校をするということも可能です。
学びの多様化学校(不登校特例学校)も増えてきています。
学校だけがゴールではない!これを覚えておいてください。
②子どもの意見を聞き、親の考えも優しく伝える
始めはなかなか自分の気持ちをうまく伝えられないことが多いです。子どもたちもどうしたら良いかわからなくなっていることも少なくありません。
親は常に聞く姿勢を持ち、ゆっくり待ちましょう。
急かして問いただしても、逆に不安を煽ったり、余計にふさぎ込むケースがあります。
常に寄り添う姿勢が子どもを安心させ、不登校解決の第一歩となります!
③高圧的な態度・否定をしない
「なんで学校に行かないの?」「理由を言いなさい!」など高圧的に対応すると「なんでわかってくれないんだ」「ほっといてくれ」といった親への不信感や拒絶が生まれます。
それから再度関係を構築していくのは難しくなることもある為、聞き方は気を付けましょう。
また子どもが勇気を出して伝えてくれた内容は決して否定してはいけません!
どんなことでも共感し、どんことがあっても親は味方であることを伝えて一緒に対応策を考えていきましょう。
④無理に特別扱いしない
親が子どもを良く見るように子どもも意外と親のことを見ています。親が不安そうな表情を見せているとそれを感じ取り、「申し訳ない」「自分のせいで迷惑をかけている」といった負の感情が生まれてきます。
前述したとおり、子どもは「学校に行かなければならない」ということは理解しています。その上でどうしたら良いかわからない状態になっているのです。
不登校になったからといって子どもに対して態度を変えずに今まで通りに接するだけで子どもはほっとし安心するでしょう。
⑤学校や専門家と連携・相談をする
不登校はすぐに解決できるものではありません。家庭と学校との連携が必要不可欠となり、子どもと親が向き合う時間も長くなるでしょう。
ただ家庭内だけでどうにかしようとしてはいけません。家庭内だけでなんとかしようとすると親の負担も多く、ストレスも溜まってきます。親のメンタルを整えることも子どもの不登校解決には重要となります。
まずは学校や不登校相談窓口などの専門家に相談しましょう。放課後等デイサービスでも話を解決策を一緒に考えてくれます。多くの不登校対応経験をもつ専門家は、いろいろな解決策を一緒に考えてくれます。
⑥成功体験を積み重ね、自己肯定感を高める
不登校の子どもは、自分に自信をなくして自己肯定感が低くなっています。
「どうせ僕なんかは…」といった自分には価値がないというマイナスな思考に陥りがちです。
どんな小さなことでもいいので成功体験を積み重ねて自己肯定感を上げていきましょう。
ただ「すごーい」といった中身のない褒め方は効果が薄いです。
しっかりと何に対して良かったことかをわかりやすく伝えましょう!
例「自分で勉強するなんて偉いね」「ご飯の準備手伝ってくれてありがとう」
⑦目標を一緒に考える
将来の夢や趣味があると、心が前向きになることが多いです。
ただ将来の夢や目標を立てることが難しいお子さんも多いので、親が一緒に考えてあげましょう!
その場合は、いろいろな角度からヒントを与えてサポートしましょう。
テレビを観ていて何気なく興味を示したこと。行きたいと言っていた場所。何らかの体験ができる施設。一緒に外出をして新しいものに触れる機会を作ってみてはいかがでしょうか。
すぐに結果に結びつかなくても、このときの経験が後々になって将来の目標となる可能性もあります。
⑧学校以外でも学べる環境を作る
不登校のゴールは学校に戻ることだけが正解ではありません。
塾や家庭教師、フリースクールでも勉強を続けられます。もちろん家庭学習にタブレット学習をしても良いでしょう。進路の選択肢を減らさないためにも、学校以外で勉強できる場を提案することは大切です。
中学生であれば、毎日通学しなくても無理なく卒業を目指せる通信制高校への進学を検討してはいかがでしょうか。通信制高校も増えてきており、自分にあった通学スタイルを選べるところが多いです。
高校生であれば、通信制への転入の他、高卒認定試験を受けて進学を目指すことも可能です。
⑨親と学校以外の交流の場を作る
高校生までの子どもたちは、家と学校にしか居場所がないという場合も少なくありません。
不登校になると、家にいるだけになり、他者とのコミュニケーションが減ってしまいます。本人が嫌なら無理にコミュニティを作る必要もありませんが、同じ悩みを抱える人や同じ趣味の人と関わることがあると少しは気持ち的に楽になることがあります。
現在はオンラインで習い事ができるものもある為、家から出ずに他者との関わりを持てることも多くなりました。
主に習い事としてオンライン英会話だったりプログラミング教室が子どもの将来的にも良いスキルが身に着けられるためおすすめとなります。
不登校経験がある仲間とふれあい、悩みを共有できるというメリットも。
学校の外でできた友達の存在が、自分のこれまでの価値観を変えてくれることもあるでしょう。
参考になる記事を貼ります。
親のNG行動
不登校の子どもへの対応では、気をつけるべきポイント。
不登校を長引かせてしまわないよう、次の5つの点に注意しましょう。
- 家庭での接し方を変える、特別扱いする
- 友達と比較する
- 登校を強要する
- 不登校を否定し、突き放す
- 不登校の理由を問い詰める、怒る
学校に行けなくなっている状態の不登校に対し、高圧的な態度は絶対に好転しません。
本人の不安を取り除き、心の安定が保てるように心がけましょう。
親子関係が不穏になると不登校解決に余計な時間がかかってしまいます。
思春期と不登校で、子どもは気持ちも自己肯定感も不安定です。
そこで親にも突き放されては、ますます自信をなくしてしまうでしょう。しっかりと寄り添う姿勢を大切にしてください。
一歩ずつ達成できるような小さな目標を設定しながら、問題解決を目指すのが理想的です。
まとめ
不登校の子どもへの対応をしていると不安から親も自信をなくすことが多いです。子ども本人と同様に親に対してもサポートが必要だと心得ておき、積極的に第三者との連携を取るようにしていきましょう。
不登校相談窓口や支援センター、児童相談所など、不登校の対応経験が多い専門機関(放課後等デイサービスなど)は各自治体にあります。
「不登校なんて恥ずかしい…」「なんとか学校にもどさないと!」と家族だけで対応しようとするとかえって時間がかかったりもします。
不登校は些細なきっかけから誰しもがなり得る状況であり、恥ずかしいことでは決してありません。
誰かに悩みを相談するだけでも気持ちを軽くできるため、少しでも負担を感じたら利用してみましょう。
無料で相談できる場所も多いです。
下記に不登校専門のオンライン学習のHPを載せておきます。
無料相談や無料体験に参加してみてはいかがでしょうか。
子どもの為にできることから始めましょう!
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